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ハードディスク消去ツール / ダウンロード / 旧バージョン / 次バージョン
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初版: 2002-03-13
改訂: 2004-05-01
最終更新日: 2004-06-18


フロッピーやCD-ROMからブートすれば、きれいにデータを消すことのできる

ハードディスク消去ツール

〜 CD-ROM版は、ハードディスクだけでなく、 いろんなストレージデバイスのデータも消せます 〜

簡単操作になる予定の 次期バージョンの 予告は こちら
最新β版のダウンロードこちらからどうぞ
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このソフトウェアは、フリーウェアです。
このプログラムの全部、または一部を
商用利用することはご遠慮ください。
作者はこのソフトウェアの運用に関する一切の責任を負いません。
利用者の自己責任のもとでご使用ください

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●ハードディスク消去ツール

パソコンの譲渡時や処分時に、 ハードディスクにデータが消されずに残っていることが原因で、 個人情報や企業情報などが漏洩することが問題となっています。

ここで公開している「ハードディスク消去ツール『wipe-out』」を使うと、 フロッピーやCD-ROMから起動することによって、 簡単に、かつ安全に、 ハードディスクに記録されているデータを消去することができます。 このツールは、ハードディスクにデータを上書きすることによって、 記録されていたデータを消去します。

このツールは、たった1枚のフロッピーに、 データ消去に必要なプログラムを詰めこんでいますので、 とても手軽に使うことができます。 最近のパソコンは、 フロッピーディスクドライブがついていないものもありますが、 その場合は、CD-ROM版のものを使ってください。

このツールは、FreeBSDのインストールフロッピーを改造したものを利用しています。 インストールフロッピーは、 ブート後にインストールプログラムが動作するようになっていますが、 このツールでは、代わりにデータ消去プログラムが動くようにしています。 なお、本ツールの対応機種はFreeBSD/i386が動作するマシンです。 このツールは、ハードディスクだけでなく、 FreeBSDでハードディスクと同等に扱えるストレージデバイスにも対応しています。 対応している ディスク(ストレージデバイス)の詳細こちら


●ツールのダウンロード


●ディスクのデータを消すには

まず、配布している フロッピーイメージ 、あるいは CD-ROMイメージ を、 それぞれフロッピーディスクかCD-RW/Rなどに書き込んでください。 書き込みには、フロッピーの場合には「rawrite」などのツールを、 CD-ROMの場合は、CD-Rドライブに付属の書き込みツールなどを使ってください。 PC-UNIXをお使いの場合は、 フロッピーにはdd、CD-RW/Rにはcdrecordを使ってください。 書き込みが終わったら、それをデータを消したいパソコンにセットして、 パソコンをそのディスクから起動します。

しばらくすると、次のようなメニューが表示されます。 (この例では、1ギガバイトのハードディスクを使っています)

	current disk: /dev/rad0, 
	         size: 0 [GB], 999 [MB], 1023120 [kB], 1047674880 [B]
	        C/H/S: 1015 [cylinders] / 32 [heads] / 63 [sectors]
	
	0. set current disk
	1. set disk geometry (1015 * 32 * 63 = 2046240 blocks)
	
	2. erase (write '0' to disk '/dev/rad0')
	3. fill  (write '1' to disk '/dev/rad0')
	4. noise (write random data to disk '/dev/rad0')
	5. verify (erase check)
	
	6. copy (/dev/rad0 -> /dev/rad1)
	
	9. escape to shell
	
	Which? [0-9]:
ハードディスク (ATA (IDE) インタフェースに接続されている1台目のディスク) のデータを消す場合は、 ここで「2」を入力します。 すると、
	Erase (write '0') ENTIRE disk '/dev/rad0'.
	Ok? [y/n]
と表示されます。 ここで「y」を入力します。 入力したら、しつこく、
	Erase (write '0') 1047674880 [bytes] (1023120 [kbytes], 999 [Mbytes], 0 [Gbytes])
	Are you sure? [y/n]
と表示されます。 ここで「y」を入力します。 するとさらに、
	Really? [yes/no]
と表示されます。 ここで「yes」を入れると、ハードディスクの消去が始まります。 ハードディスクの消去中は、
	480 / 999 = 48 % done. 
	########################.5....6....7....8....9....

	stuff -z | dd ibs=1024 obs=1048576 seek=480 count=32768 of=/dev/rad0
	32768+0 records in
	32+0 records out
	33554432 bytes transferred in 9.693165 secs (3461659 bytes/sec)
のように、進行状況が表示されます。 データを消去し終わると
	all done.

	Press ENTER to return menu...
というメッセージが出ます。


●日本語表示版

CD-ROM版では、 日本語コンソールプログラムである「kon2」を使って、 メニューを日本語で表示する版も用意しています。 →日本語表示版のスクリーンショット


●凝った使い方

このツールでは、ハードディスクのデータ消去方法として、 の3つの方法を用意しています。 それぞれ、起動後に表示されるメニューの、
	2. erase (write '0' to disk '/dev/rad0')
	3. fill  (write '1' to disk '/dev/rad0')
	4. noise (write random data to disk '/dev/rad0')
に対応しています。 先の例では、「2」を入力して、「0で上書き」する方法を説明しましたが、 「Which? [0-9]:」のところで、「3」や「4」を入力すれば、 「1で上書き」や「乱数で上書き」でディスクのデータを消すことができます。

また、このツールでは、データを消すディスクを選択することができます。 起動後に表示されるメニューで、

	0. set current disk
を選ぶ(「Which? [0-9]:」のところで、「0」を入力する)と
	current disk is '/dev/rad0'
	enter raw device file name (ex. /dev/rad1, /dev/rda0) : 
のようなメッセージが表示されます。 ここで、(FreeBSDで使われる形式での)ディスクを表す名称を入力すると、 そのディスクが消去の対象になります。 なお、「FreeBSDでのディスク名称」は、次のような形式です。 たとえば、1台めのATAインタフェースのディスクは「/dev/rad0」、 2台めのSCSIインタフェースのディスクは「/dev/rda1」となります。 なお、フロッピー版はSCSIには対応していません。

ディスクの名称を入れると、 メニューの上に次のようにディスクの容量が表示されます。

	current disk: /dev/rad0, 
	         size: 0 [GB], 999 [MB], 1023120 [kB], 1047674880 [B]
	        C/H/S: 1015 [cylinders] / 32 [heads] / 63 [sectors]
なお、ここでの表示では、 1kバイトは1024バイト、 1Mバイトは1024kバイト・1048576バイト、 1Gバイトは1024Mバイト・1048576kバイト・1073741824バイト です。また、小数点以下は切り捨てて表示しています。 ハードディスクの仕様に書かれている容量とは 微妙に違った値になるかもしれません。


●対応機種とストレージ


●改編の記録

2004-05-02
CD-ROM版で、デバイスファイルが不足していたのを修正。 kon2を使って表示を日本語化したものを作成。

2004-05-01 (バージョン0.2β公開)
単に0で上書きするだけでなく、 1で上書き・ランダムデータで上書きするモードを追加。 ブートフロッピーだけでなく、ブータブルCD-ROMイメージを公開。 CD-ROM版は、GENERICカーネルベースなので、SCSIにも対応。 FreeBSD 4.8Rベース。

2002-10-22 (バージョン0.1β公開)
ハードディスクの容量を自動認識するようにした。 FreeBSD 4.4Rベース。

2002-03-13
初期バージョン公開。 ハードディスク容量20Mバイト固定バージョン。

2001-10-26
初期バージョン作成。


●おことわり


●参考文献



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