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ハードディスク消去ツール
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初版: 2002-03-13
改訂その2: 2004-06-23
最終更新日:
2005-07-09
フロッピーやCD-ROMからブートすれば、きれいにデータを消すことのできる
ハードディスク消去ツール
〜
CD-ROM版は、ハードディスクだけでなく、
いろんなストレージデバイスのデータも消せます
〜
最新版のダウンロードは
こちらからどうぞ
Click here to
the latest version.
関連リンク
は
こちら
このソフトウェアは、フリーウェアです。
作者はこのソフトウェアの運用に関する一切の責任を負いません。
利用者の自己責任のもとでご使用ください
This webpage is documented only in Japanese.
There is no page written in English.
★おしらせ★
次期バージョン(v0.6)では、
データが消去されているかを確認できるようにする予定です。
教育機関・企業などで、多数のPCのデータ消去を行うのに便利な
新バージョン(v0.5)を公開しました。
消去中にCD-ROMを取り出せるようになり、1枚のCDを使いまわして、
多数のPCのデータ消去がより簡単に行えるようになりました。
また、
PXEブートにも対応しています。
なお、基本部分は旧バージョン(v0.4)と全く同一です。
山田さんの「wipe-out(98)(http://www.aihara.co.jp/~taiji/wipe-out98/)」
のページで、PC-98シリーズ用のツールが公開されました。
●この版は古いです
この版は古いので、
「ハードディスク消去ツール『wipe-out』」の
新しい版のご利用をおすすめします。
●はじめに
パソコンの譲渡時や処分時に、
ハードディスクのデータが消されずに残っていることが原因で、
個人情報や企業情報などが漏洩することが問題となっています。
ここで公開している「ハードディスク消去ツール『wipe-out』」を使うと、
簡単に、かつ安全に、
ハードディスクに記録されているデータを消去することができます。
このツールは、ハードディスクにデータを上書きすることによって、
記録されていたデータを消去します。
このツールは、たった1枚のフロッピーに、
データ消去に必要なプログラムを詰めこんでいますので、
とても手軽に使うことができます。
最近のパソコンは、
フロッピーディスクドライブがついていないものもありますが、
その場合は、CD-ROM版を使ってください。
CD-ROM版はメッセージが日本語で表示され、
フロッピー版より操作もかんたんです。
このツールは、オペレーティングシステムにFreeBSDを利用しています。
このため、ハードディスクだけでなく、
FreeBSDでハードディスクと同等に扱えるストレージデバイスにも対応しています。
対応している
ディスク(ストレージデバイス)の詳細は
こちら。
なお、本ツールが対応しているパソコンはFreeBSD/i386が動作するマシンです。
もちろん、FreeBSDをインストールしていないパソコンでも、
このツールを利用することができます。
●このツールではこんなことができます
-
パソコンのハードディスクにデータを上書きする
(各ビットに「0」、「1」を書き込む、
あるいはランダムに「0」か「1」を書き込む)
ことによって、
ハードディスクに記憶されていたデータを消去することができます。
-
たった一枚のフロッピー、あるいは、一枚のCD-ROMに
データ消去に必要なプログラムを格納しているので、
手軽にデータ消去を行うことができます。
-
パソコンにインストールされているOSにかかわらず、
データを消去することができます。
-
ATA(IDE)インターフェイスのハードディスクだけでなく、
SCSIインターフェイスのハードディスクに記録された
データも消去できます。
-
さらに、CD-ROM版では、RAIDやUSB大容量ストレージデバイスなどの
データも消去できます(未対応のRAIDやUSBデバイスもあります)。
-
最近のバージョン(v0.4以降)では、
データの上書きを複数回行うことも可能です。
-
最新バージョン(v0.5)では、メインメニューが表示されたあとに、
CD-ROMを取り出すことができます。
複数台のPCのデータを消す際に、
CDを複数枚用意しなくてもよくなりました。
-
PXEブート対応版あるいはフル機能版CD-ROMと、
DHCP/TFTP/NFSサーバを組み合わせると、
ネットワークブート可能な多数のPCのデータ消去が簡単に行えます。
→PXEブート対応版の解説ページへ。
●ツールのダウンロード
- フロッピー版
ブートフロッピーイメージ (wpout05f.flp)
+ ドキュメント (readme05.txt) [*sjis*dos]
- CD-ROM版(通常版・おすすめ)
/
ブータブルCDイメージ (wpout05t.iso, 6.8Mバイト)
- CD-ROM版(PXEブート対応版)
/
ブータブルCDイメージ (wpout05p.iso, 15Mバイト)
- CD-ROM版(フル機能版・マニアな方々向け :-)
/
ブータブルCDイメージ (wpout05m.iso, 63Mバイト)
- ソース一式
マニュアル本
の
案内
は
こちら
過去のバージョン
は
こちら
にまとめてあります。
●ディスクのデータを消すには
配布している
フロッピーイメージ
、あるいは
CD-ROMイメージ
を、
それぞれフロッピーディスクかCD-RW/Rなどに書き込んでください。
書き込みには、フロッピーの場合には「rawrite」や「fdimage」などのツールを、
CD-ROMの場合はCD-Rドライブに付属の書き込みツールなどを使ってください。
PC-UNIXをお使いの場合は、
フロッピーにはdd、CD-RW/Rにはcdrecordなどを使ってください。
書き込みが終わったら、それをデータを消したいパソコンにセットして、
パソコンをそのディスクから起動します。
なお、配布アーカイブに含まれるファイルは、
いわゆる「イメージファイル」
(フロッピー版: *.flp/フロッピーイメージファイル、
CD-ROM版: *.iso/ISOイメージファイル)
です。
フロッピー版の場合、
コマンドプロンプトから「copy *.flp a:」としたり、
フロッピードライブのアイコンにドラッグ・アンド・ドロップする…
といった方法では書き込みできません。
CD-ROM版の場合も、通常のファイルをCD-RW/Rに書き込む手順ではなく、
「イメージファイルをCDに書き込む方法」を使ってください
(お使いの書き込みソフトによって方法が異なります。
詳しくは、お使いのソフトのマニュアルなどを参照してください。
あるいは、「ISOイメージ CD 書き込み」などのキーワードを使い、
検索サイトで調べてみてください)。
→マニュアル本のISOイメージ書き込み方法解説ページ
●フロッピー版の使い方
パソコンにツールを書き込んだフロッピーをセットして、
このフロッピーから起動します。
しばらくすると、次のようなメニューが表示されます。
*** Hard Disk wiping tool "wipe-out" ***
current disk: /dev/ad0 <IBM-DJNA-352030>
capacity: 20,415,144,960 bytes (19G)
0: write "0" onto the disk
1: write "1" onto the disk
2: write random data onto the disk
3: select disk
4: erase data with muliple writing
5: select multi-write method
6: run shell (sh)
7: reboot
8: shutdown
enter number [0-8]:
|
このメニューの「current disk」の右にはハードディスクの型番が、
「capacity」の右には容量が表示されます。
このディスクのデータを消去するには、
「enter number [0-8]:」に「0」を入力します。
*** erase data on ad0 <IBM-DJNA-352030>, 20,415,144,960 bytes
with writing '0' onto the disk
Ok? [y/n]:
|
再び、ディスクの型番と容量、
そして確認メッセージ「Ok? [y/n]:」が表示されます。
データを消去する場合は、「y」を入力します。
「y」以外を入力すると、最初のメニューに戻ります。
さらにしつこく確認メッセージが出ます。
データを消去する場合は、「yes」を入力します。
「yes」以外を入力すると、最初のメニューに戻ります。
データの消去中は、次のように進行状況が表示されます。
erasing data on disk: ad0. 18% done
0%|#########_________________________________________|100%
32768+0 records in
32+0 records out
33554432 bytes transferred in 17.496540 secs (1917775 bytes/sec)
|
データの消去が終わると、次のメッセージが出ます。
エンターキーを押すと、最初のメニューに戻ります。
completed
Press ENTER to return menu...
|
●データを消去するディスクの選択
最初のメニューで「3」を入力する
(「3: select disk」を選ぶ)
と、次のようなディスク選択メニューが表示されます。
ここで表示されるのは、
このツールで消去することのできるディスクの型番と容量です。
数字の右の「ad0」や「da0」は、
FreeBSDでのディスクの名前(デバイスファイル名)です。
「ad<番号>」はATA/IDEインターフェイスに接続されているディスク、
「da<番号>」はSCSIインターフェイスに接続されているディスクです。
「which drive to erase data? [0-1]: 」に
データを消去したいディスクの番号を入力してください。
** select a disk to erase data
0: ad0 <IBM-DJNA-352030> 20,415,144,960 bytes (19G)
1: da0 <SEAGATE ST318438LW 0003> 19,921,628,160 bytes (18G)
which drive to erase data? [0-1]:
|
なお、ここでの表示では、
1kバイトは1024バイト、
1Mバイトは1024kバイト・1048576バイト、
1Gバイトは1024Mバイト・1048576kバイト・1073741824バイト
です。また、小数点以下は切り捨てて表示しています。
ハードディスクの仕様に書かれている容量とは
微妙に違った値になるかもしれません。
●どんなデータを上書きするか
このツールでは、ハードディスクに記録してあるデータを消去する方法として、
次の4通りの方法を選択できます。
- 0を上書きする
- 1を上書きする
- 乱数を使ってでたらめなデータを上書きする
- 複数回上書きして念入りにデータを消去する
それぞれ、メニューの0、1、2、4に対応しています。
先の例では、「0」を入力して、「0で上書き」する方法を説明しましたが、
「enter number [0-4]:」のところで、「1」や「2」を入力すれば、
「1で上書き」や「乱数で上書き」でディスクのデータを消すことができます。
●複数回上書き
メニューの「5: select multi-write method」を選択すると、
複数回書き込み方法を選択することができます。
これを選択すると、
*** select erase method ***
0: [twice] write 1, 0
1: [twice] write 0, 1
2: [3 times] write 0, 1, random
中略
e: [9 times] write (0, 1, random) x 3
f: [12 times] write (0, 1, random) x 4
Which method? [0-9a-f]:
|
というサブメニューが表示されます。
「0で上書き」、「1で上書き」、「ランダムデータで上書き」
を組み合わせ、2回〜12回上書きする方法16通りから選択することができます。
●日本語表示版
CD-ROM版では、
日本語コンソールプログラムである「kon2」を使って、
メニューが日本語で表示されます。
また、カーソルキーで選択する方法なので
操作もとても簡単です。
なお、お使いのパソコンによっては、
CD-ROM版で画面がうまく表示されないことがあります。
その場合は、
フロッピー版(非日本語表示版)をお使いください。
+------------------ハードディスク消去ツール『wipe-out』---------------+
| ★メインメニュー★ |
| 現在選択中のディスクは /dev/ad0 <IBM-DJNA-352030> です。 |
| ディスクの容量は 20,415,144,960 バイト (19G) です。 |
| 以下のメニューから処理を選択してください。 |
| |
| +-----------------------------------------------------------------+ |
| | z 0を上書きして、このディスクのデータを消す | |
| | f 1を上書きして、このディスクのデータを消す | |
| | r ランダムデータを上書きして、このディスクのデータを消す | |
| | s 別のディスクを選択する | |
| | d 起動時のシステムメッセージを確認する | |
| +-----v(+)--------------------------------------------------------+ |
| |
+---------------------------------------------------------------------+
| [ OK ] [ Cancel ] |
+---------------------------------------------------------------------+
|
日本語表示版の詳細
は
こちらをどうぞ。
●対応機種とストレージ
-
本ツールは、FreeBSD/i386が動作するコンピュータで利用できます。
-
本ツールでデータを消去できるストレージデバイスは
次のとおりです。
-
【フロッピー版】
FreeBSDのインストール用カーネルで
ad0, ad1
(ATAディスクコントローラドライバ ad(4) で扱えるディスク)
および、
ahc(4)、sym(4) SCSIホストアダプタに接続され、
da0, da1
(SCSIダイレクトアクセスデバイスドライバ da(4) で
扱えるディスク)
として認識されるストレージデバイス
-
一般的なATAディスク (ad(4))
-
ahc(4)、sym(4)
SCSIホストアダプタに接続した
一般的なSCSIディスク (da(4))
-
【CD-ROM版】
FreeBSDのインストール用カーネルで、
ad0, ad1
(ATAディスクコントローラドライバ ad(4) で扱えるディスク)、
da0, da1
(SCSIダイレクトアクセスデバイスドライバ da(4) で
扱えるディスク)
として認識されるストレージデバイスで、
セクタサイズが512バイトのもの
-
一般的なATAディスク (ad(4))
-
一般的なSCSIディスク (da(4))
-
SCSIコントローラに接続された
MO(光磁気)ディスク (da(4)) で
セクタサイズが512バイトのもの
(128M, 230M, 540Mはたぶん大丈夫。
640Mはセクタサイズが2048バイトなので不可)
-
Adaptec SCSI RAID (asr) などの
FreeBSDのインストール用カーネルに
ドライバが組み込まれている
RAIDコントローラに接続されたディスク (da(4))
-
USBメモリカードアダプタに接続した
各種フラッシュメモリカードや、
USBフラッシュメモリなどの
USB大容量ストレージ (da(4))
-
以下のようなストレージデバイスには対応していません。
-
FreeBSDのインストール用カーネルで扱えない
(ブート時に正しく認識できない)
もの
-
CD-ROM版で使っている
カーネルコンフィグレーションファイル
は
こちら
をご覧ください。
-
フロッピー版で使っている
カーネルコンフィグレーションファイル
は
こちら
をご覧ください。
●改編の記録
-
2005-06-26
-
バージョン0.5公開。
PXEブートおよび消去中のCD-ROMの取り出しに対応。
-
2004-07-12
-
バージョン0.4公開。
経過時間と予測残り所要時間の表示、
複数回書き込みを使った念入り消去をサポート。
-
2004-06-23
-
バージョン0.3公開。
操作の簡単化。dialogを使ったメニュー (CD-ROM)。
-
2004-05-02
-
CD-ROM版で、デバイスファイルが不足していたのを修正。
kon2を使って表示を日本語化したものを作成。
-
2004-05-01 (バージョン0.2β公開)
-
単に0で上書きするだけでなく、
1で上書き・ランダムデータで上書きするモードを追加。
ブートフロッピーだけでなく、ブータブルCD-ROMイメージを公開。
CD-ROM版は、GENERICカーネルベースなので、SCSIにも対応。
FreeBSD 4.8Rベース。
-
2002-10-22 (バージョン0.1β公開)
-
ハードディスクの容量を自動認識するようにした。
FreeBSD 4.4Rベース。
-
2002-03-13
-
初期バージョン公開。
ハードディスク容量20Mバイト固定バージョン。
-
2001-10-26
-
初期バージョン作成。
●おことわり
-
本ツールは、OSとしてFreeBSDを利用しています。
-
本ツールはフリーウェアです。
著作権は、作者である
いしじま☆だい
が保有しています。
-
本ツールを利用した、あるいは利用しなかったことによって生じた
いかなる結果についても、作者は責任を一切負いません。
●参考文献
お問い合わせ・連絡先などはこちらをご覧ください
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